さてネットを体験して何が面白いかといったら、ネット上の掲示板やチャツトを介して日本全国の人達とリアルタイムで情報交換ができるということではないでしょうか。いわゆる interactive (インタラクティヴ=情報の送り手と受け手が相互に情報をやりとりできる状態)なホームページっていう奴ですね。

 普通プロバイダーが 5〜100 MB ほどの無料ホームページスペースを利用者のために用意して下さっていますが、プロバイダーの用意した CGI のみ使えるようになっていて、利用者がフリーの CGI スクリプトを用意してアップロードしても動作しない設定にしているところも少なくありません。それには色々な理由があげられると思います。

 まず一般の多くの人達には直ぐに CGI の設置は難しく、プロバイダーの方で設置の面倒までなかなかみられない。

 CGI によってはものすごい量のデータ処理を伴い、サーバーダウンにも繋がりかねない。掲示板でも、一日20〜30人くらいの来訪者のところから、私も時々お邪魔するキャノン一眼レフデジカメ利用者専用の掲示板「EOS Digital BBS」のように、一日に20,000前後のカウンター数があるところもあります。ゲームサイトでも驚異的な来訪者のあるところがあるようですね。
 また、ご自分で作られた CGI プログラムの中で、無限ループに陥るようなスクリプトを使われると、サーバーに負担をかけ続けることとなり、他の利用者にも多大な迷惑を及ぼします。
 それらがサーバーの規模やアクセス数、情報の処理する量などの兼ね合いの中で、サーバーに対する負荷が大きくなり過ぎると、サーバーダウンなどを引き起こすようです。

 もうひとつの理由は、セキュリティー面の心配です。サーバーは大勢の利用者が共同で利用しているので、万が一心無い人が他人のところに侵入して cgi ファイルを書き換えたりしたら、色々な問題を引き起こす可能性があります。読み込み(呼び出し)だけでよい html ファイルや画像・音楽ファイルだけでしたら特に問題はないのですが、掲示板などは第三者が書き込んだりするので、楽しい反面危険も伴ないます。(後々 CGI の設置の解説のところに出てきますパーミッションの設定というのが、このセキュリティーに関して大事な役割を果たしています。)

 まっそんな理由からプロバイダーの多くが、持ち込み CGI を禁止し、プロバイダーが独自に用意した CGI を供給している訳です。わたしの契約している KDDI の DION では、掲示板、チャット、カウンター、アクセスログなど9種類の CGI が無料で使えますが、CGI ファイルは全てプロバイダーが用意し、サーバーの中の利用者がアクセスできない場所に格納されています。掲示板などはテンプレートファィル、ログファイルのみアクセスできる設定ですので、ある程度レイアウトや模様を替えることはできますが、レスをつけられるようにするなどの機能の変更はできません。それで利用者の多くの方たちがレンタルの掲示板などを利用しているのが現状です。