オオイヌノフグリ
(大犬の陰嚢)
ゴマノハグサ科 クワガタソウ属
Veronica persica

ユーラシア、アフリカ原産の2年草。明治時代の中頃に渡来し、今では全国に 広がっている帰化植物。市内の日当たりのよいところでは、2月頃から咲いている。

 

 
 オオイヌノフグリのフグリとは、辞書を調べて頂ければ分かりますが、品の よい名前ではありません。虫眼鏡で果実を見て頂くと、その意味がすぐに分かり ます。オオイヌのオオは在来種にイヌノフグリ(日野市内に自生しているのか?、 わたしはまだ見たことがない)という種類がありまして、それよりも大きいと いう意味です。
 ある地方ではこの花をホシノヒトミと呼んでいるそうです。その名前の方が 似合っていると思いますが、標準和名 * ではありません。どうせならホシノヒトミとか、ホシノマタタキといった 名前にしてあげたかったのですが、在来種のイヌノフグリに近い仲間だから、 しかたないのかもしれません。しかし、名前はどうあれ、わたしの大好きな花の ひとつです。
 よく似た仲間にタチイヌノフグリという、茎が立ちあがってオオイヌノフグリ よりも小さい花を咲かせるものがあります。やはりアフリカ・ユーラシア原産の 2年草で全国的に広がっていますので、市内でもよく見かけます。
 

 

標準和名

ひとつの花の呼び名は、日本国内でもいくつもある。 たとえばドクダミは、この名の他にジュウヤク、ドクナベ、イヌノヘドグサ、ホトケ グサ、ニュウドウグサなどなどの名があります。それで、とりあえず日本国内で 共通の名前を決めましょう、ということで決められた名前です。そして、学名は 世界中で通用する名前で、ラテン語をもとにして、その文法にしたがって作られた 名前です。

 

 
※解説文の作成にあたっては、主に山と渓谷社発行のポケット図鑑 1・2・3、山渓ハンディ図鑑1・2を参考にさせて頂いています。
 

 
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