市内で見られるどんぐりたち



■どんぐり(団栗)とは?

 多摩地域の里山と呼ばれる雑木林の木を見てみると、ブナ科コナラ属のコナラ、クヌギが多いことに気がつきます。このブナ科コナラ属の木の実を主にどんぐりと呼んでいます。どんぐりの漢字「団栗」の「団」という字には、丸い、丸める、集まる、かたまりといった意味があり、素直に意味を読み取ると、「団栗」すなわち「丸い栗」という意味にとれ、『どんぐりころころ』の歌や、『どんぐり眼』の言葉でいうところのどんぐりは、クヌギのまん丸い実を指しているように思われます。しかし、雑木林に最も多く落ちていて、一般的にどんぐりと呼ばれているのはコナラの実ではないでしょうか。


■それぞれのどんぐりの特徴

 多摩地域の里山には、同じブナ科コナラ属で日野市の木であるカシの仲間アラカシ、シラカシ、ウラジロガシなどの常緑樹が自生していまして、これらの木の実もコナラの実と同じような形をしています。大きな違いはお皿の模様が横縞になっていることです。

 
シラカシ
お皿には横縞が

 
クヌギ
こちらはカーリーヘアーみたい

 
コナラ
お皿はぶつぶつ模様

 
クリも広い意味では
どんぐりの仲間


■植栽された木々のどんぐり
 また、近頃では公園や企業の敷地内などに同じブナ科のマテバシイ、ウバメガシ、スダジイが植えられています。多摩平団地内にはマテバシイの植栽が多く、縦長でピストルの弾のような形をした大きなどんぐりを見かけた人も多いと思います。スダジイの実はそのままでも、また炒って食べても美味しく、特にシイの実と呼ばれています。大昔、人類がどんぐりを主食としていた時代があったらしく、土器はどんぐりのあく(渋味)を取るために発明されたともいわれています。そして、どんぐりは今でも野生動物にとっては重要な餌なのです。

 

 
マテバシイのどんぐりもあく抜きすることなく食べる
ことができますが、あまり美味しくはありません。


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